論文レビュー
CFDと流体力学の論文を選び、核となるアイデア・数式・再現コードで読む。
全43回 · 2026.03.24 – 2026.11.01
- 01
【論文レビュー】Physics-Informed Neural Networks for Turbulence Modeling
圧力センサーだけでRe=100の円柱速度場を誤差1%未満まで戻します。λが粘性残差を飲み込むと、その数字はすぐに揺れます。
2026.03.24
- 02
[論文レビュー] 音速が発散しても時間ステップは生き残る — Orlando–Bonaventura(2024) 非理想気体向け AP-IMEX
低マッハ・任意の状態方程式で時間ステップを音速に縛らない AP-IMEX-DG スキームのレビューと NumPy での再現
2026.05.03
- 03
[論文レビュー] 圧力を二つに分けて解き、一つに戻す — Saurel(2009) 圧縮性多相流の緩和法
5方程式拡散界面モデルの罠を、6方程式の圧力非平衡 + stiff緩和で迂回したSaurel・Petitpas・Berry(2009)のレビュー。
2026.05.09
- 04
[論文レビュー] 30 K でブシネスクが嘘をつくとき — Demou(2018) NOB自然対流と圧力分割
水のΔT=30 Kでは補正|1-ρ0/ρ|の最大が0.0117で、圧力Poissonは定係数のまま残ります。
2026.05.10
- 05
[論文レビュー] Newtonを二つに割ると自由水面が解ける — Casulli–Zanolli (2012)
41セルの井戸では十日後、加圧セルが39個から0個へ、乾燥セルが0個から12個へ増えます。外側反復は5回から1回に落ちます。
2026.05.16
- 06
[論文レビュー] 低Mach数でRoeが壊れる理由 — Hope–Collins(2022)の人工拡散3スケーリング
Mach 0.01で対流の残幅は0.018、音響は0.974、混合は0.971です。(1,1)成分は一万と百に分かれます。
2026.05.17
- 07
[論文レビュー] 一つの方式で全ての波を扱えない — Chamarthi (2025)
波ごとに異なる再構成を — 多成分圧縮性流れにおけるTHINC・MP5・中心差分のハイブリッド
2026.05.23
- 08
[論文レビュー] 解いた後にセルを疑え — DGの a posteriori MOOD サブセル限定子
先に解いて、後から疑う — Ioriatti·Dumbser·Loubère(2020)の MOOD 限定子を再現する
2026.05.24
- 09
[論文レビュー] 音速にCFLを食わせない方法 — Peluchon(2017) 音響-輸送 IMEX 分離
液体1500 m/s・流速5 m/sなら1 mmの陽的刻みは0.67 μs。音響だけ陰にすると外側CFLは流速だけを見ます。
2026.05.30
- 10
[論文レビュー] Poissonを使わずに二相流を解く — 一般圧力方程式とMSTACSの完全陽的結合
人工音速を5から15に上げると、安定な時間刻みΔtは1/3になり、体積誤差E_Gは6.57×10^{-8}まで下がります。
2026.05.31
- 11
[論文レビュー] GMRESが1000回回っても止まらなかった — 全速度 melt pool のための物理ベース・ブロック前処理
M=1e-3でGMRESが1000回、残差は1e-2で止まった。速度–圧力のSchur補元が、その反復を二、三回に固定する。
2026.06.06
- 12
[論文レビュー] DQNが合成ジェットで翼の渦を手なずける — 強化学習による能動流れ制御
学習した300エピソードでは、平均報酬は3.12から3.25へしか動かず、噴流は無駄項が始まる12 m/sで止まります。
2026.06.07
- 13
[論文レビュー] tanhで衝撃波をサブセル単位に — TENO-THINC再構成を実装する
β=1.8 の tanh は五周後もピーク 1.00・幅 30 セルを守り、minmod は 0.84・23 セルまで落ちる。
2026.06.13
- 14
水上で叫んだ声が水中に届かない理由 — 拡散界面を越える音響伝播
空気–水のインピーダンス比およそ3600で反射率は99.9%に張り付く。臨界角13.4度と弱圧縮性補間を1D管で再現する。
2026.06.14
- 15
[論文レビュー] たった1ステージで2次精度 — Kapila多相流のためのGRPソルバ
N=320の滑らかな波では単一ステージGRPの次数が2.03、L1誤差は1.55e-5、Godunovは2.31e-2です。
2026.06.20
- 16
[論文レビュー] 低マッハで音を殺さない方法 — AP-IMEX波動スキーム
64セル、ε=0.01では風上の振幅が1.980e-7まで消える。陰的APは1.00のままで、刻み数は1/εに比例する。
2026.06.21
- 17
[論文レビュー] 水中の微小気泡が星のように燃えるとき — Keller–Miksisと二次Bjerknes力
5 μmのMinnaert振動数は約650 kHzです。半径0.1 R_E、指数1.4では気体圧力が約2万気圧になります。
2026.07.12
- 18
方程式を減らしたら、むしろ壊れなくなった — 4方程式モデルと界面平衡条件
圧力が一様でも保存型の輸送は界面でPを揺らします。4方程式モデルはΓを非保存の形で運び、その振動を丸め誤差まで落とします。
2026.07.18
- 19
静止した水滴がひとりでに流れる理由 — 寄生電流と well-balanced 表面張力
静止した水滴で曲率を3%だけずらすと残差最大は4.8e5に跳ね、正確な曲率では4.1e-10に留まり、運動エネルギーは約24桁離れます。
2026.07.19
- 20
にじんだ界面を毎ステップ元に戻す — 反拡散シャープニング(IST)を実装する
200ステップ後、数値拡散でヘリウム気泡の縁が6セルから20セルへ膨らむ。IST後処理はε/aだけでその厚さを定数に戻す。
2026.07.25
- 21
[論文レビュー] 液滴は音波をほとんど跳ね返す — 音響インピーダンスとsharp界面二相ソルバ
空気-水の反射エネルギーは99.889%です。気泡1%だけでもWoodの音速は1500から120.5 m/sへ落ちます。
2026.08.01
- 22
[論文レビュー] アンダーリラクゼーションを消す方法 — 圧力基準完全連成ソルバーの線形化
四つの例のうちSodのM/Co=2.25では固定係数が別の根P=2.250へ行き、Newtonは5回で物理根P=1に着きます。
2026.08.02
- 23
[論文レビュー] 移流と圧力を完全に切り離す — Baer–Nunziato flux の TV 分離
BN fluxを移流と圧力に割ると音速はP-systemだけに残り、Nohのよどみ領域では3ステップで圧力が−0.12になります。
2026.08.09
- 24
[論文レビュー] 毛細管の足枷を外したらCFL 0.05が残った — VOF界面移流の本当の上限
表面張力を陰的に解いて毛細管時間刻み制約を破っても、色関数を運ぶ圧縮スキームがCFL 0.05で時間刻みを掴み直します。
2026.08.16
- 25
格子を半分にしたら発散が二倍速く来た — 6方程式 two-fluid モデルの複素固有値
単一圧力の6方程式 two-fluid モデルは相間すべりがあると固有値が複素になる。界面圧力項の係数が1を超えた瞬間に実軸へ戻る。
2026.08.23
- 26
音速CFL 10で前処理器が誤差をsweepごとに100倍にした — ブロック前処理器が捨てた矢印一本
ブロックGauss-Seidelが下三角だけで捨てる圧力↔速度の帰還利得は、ちょうど音速CFLの二乗です。Schur補元が何をするかを1D音響系で測ります。
2026.08.29
- 27
Δtを5倍にして1.9倍速くなり、10倍では変わらなかった — 陰的表面張力が開ける窓
毛管時間刻み制約を破っても上限は残る。Janodetら(2025)が密度比1000で測った安定限界と速度向上の最適点を追う。
2026.08.30
- 28
[論文レビュー] 2つの破片は反発せず、くっついたまま飛んだ — Mach 20 球ペアの144°平衡角
Mach 20で接触した2つの球は反発せず一つの角度へ整列し、ペア全体で揚力を生む。その角度をNewton近似で直接求めました。
2026.09.05
- 29
何も起きないはずの問題で圧力が21%跳ねた — Abgrall条件と非保存項
圧力・速度が一様な流れが一様に保たれない原因はフラックスではなく非保存項の離散化です。Re–Abgrall論文のH_u演算子を同じ格子で測り直しました。
2026.09.06
- 30
時間刻みを1001倍にした請求書 — 半陰的圧力スキームがL∞安定でない理由
低マッハ半陰的圧力スキームはM=0.001で時間刻みを1001倍稼ぐ。その不連続面の振動は四周期後もほぼ0.18のまま残る。
2026.09.19
- 31
[論文レビュー] 同じ点の色関数が経路によって0.544ずれた — カール拘束条件とスタッガード格子
400ステップ後、スタッガード格子のカールは1e-12に留まり、コロケート配置では同じ点の色関数が経路で0.544ずれました。
2026.09.20
- 32
[論文レビュー] 引張で0.333、圧縮で0 — SPH粒子が対を組む場所
同じSPHコードは圧縮を耐え、引張で粒子が対を組みます。h/dxが1.2の成長率は0.333、カーネルを初期配置へ固定すると0です。
2026.09.26
- 33
[論文レビュー] 圧力を陰解法にしたのに Δt は100分の1になった — 相対速度に隠れた二つ目の 1/M²
等エントロピー二相の all-Mach 分割では、エンタルピー差が二つ目の 1/M² を抱える。ここまで陰にしないと Δt は Mach 数に縛られる。
2026.09.27
- 34
Kを消したら水が1.86倍圧縮された — 格子を細かくしても減らない界面の誤差
圧縮性VOFの圧縮率因子Kを等圧クロージャから直接導き、Kをゼロにした場合と符号を反転した場合に液体体積がどれだけ削られるかを1次元圧縮で再現します。
2026.10.03
- 35
コアを64倍にしたら効率が16.3%まで落ちた — 格子を細かくして測るweak scalingの罠
格子を細かくするweak scalingでKrylov反復が6.1倍になった理由と、マルチグリッドのレベル1段がその線を平らに戻す場所。
2026.10.04
- 36
距離計算を574倍減らしたら接触104組が消えた — DEMのセクタ寸法を決めるのは1個の粒子
粒子2400個でセクタを1/4にすると距離計算は574倍減り、接触は104組消えます。安全条件は shell·s ≥ d_max だけです。
2026.10.08
- 37
音速1625 m/sの水が圧力部分系では18 m/sだった — Toro–Vázquez分割が剛性を移す場所
圧力非平衡二相IMEX論文(Schropff 2026)の分割固有値Aを4物質で計算し、圧力段階を陰的に解く理由をパルス実験で確かめます。
2026.10.10
- 38
[論文レビュー] 球を一つ前に出した四面体は散らばらなかった — Mach 20 破片クラスタの鈍さ指数
Mach 20 で解放された球4個の分離速度は四面体の姿勢で決まります。鈍さ B と非対称 A を4万姿勢で再計算しました。
2026.10.17
- 39
[論文レビュー] 水と空気を半分ずつ混ぜたら音は24 m/sで這った — Murrone–Guillard 5方程式モデルのK∇·u項
空気50%の気泡水の音速は水よりも空気よりも遅い23.6 m/sです。5方程式モデルからK∇·u項を外すと、同じ計算が745 m/sを返します。
2026.10.18
- 40
[論文レビュー] βを2にしたら界面は14セルで止まり、正弦波は1次風上より悪化した — Tallois の圧縮型リミタ
体積分率にβ=2の圧縮型リミタを使うと界面は5周後も14セル幅のままですが、同じリミタは正弦波で1次風上より大きな誤差を出します。
2026.10.24
- 41
[論文レビュー] 傾き3のMSTACSはCo=0.5で255ステップ目に発散した — 圧縮差分とCourant限界
MSTACS式(18)の圧縮差分を1Dスラブで試しました。再分配なしではCo>0.44で発散します。原因は傾きkとCoの積です。
2026.10.25
- 42
[論文レビュー] 等速で流れる水-空気界面で圧力が8億Pa跳ねた — 圧力ベースBNモデルの非擾乱条件
Re–Abgrall(2022)の圧力ベースBaer–Nunziatoモデルの非擾乱条件を再現します。体積分率と質量を同じ流束で解かないと界面で圧力が数億Pa跳ねます。
2026.10.31
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[論文レビュー] 音速ではなく界面速度でΔtを決めたら23,865ステップが201ステップになった — 基準状態IMEX二流体ソルバー
低マッハ二流体流れでは音響CFLが界面をぼかします。基準状態線形化IMEXが材料CFLで界面を守る仕組みを1Dで再現します。
2026.11.01